2021年 08月 20日
茶々丸といた夏
――― 茶々丸といた夏 ――
稜線に雲は湧き
穢れを知らない風が
牧草地を吹き渡れば
草々に宿る露は
震えながら地に落ちる
闇の臥所で蘇生された命は
今、朝日の中を
奔る……奔る
やみくもに
計らいもなく
打算もなく
結末もなく
ただ、奔る……奔る
命の美しさよ
両脚はひたすら
未来をかき寄せ
過去を蹴とばす
一瞬空に
神々しい造形を描くと
永遠の中に消え去る
ああ、命の美しさよ
このほとばしる奔流を
抱きしめたくなる
それなのに命は
奔る……奔る
僕の聴覚を
僕の視覚を
僕の嗅覚を
僕の味覚を
僕の触覚を……
すっかり疲れ果てた時
いつしか足元で
愛らしく
「お座り」をする
※ 初めて付けた首輪が小さくなり、
新しいものと替えた。
茶々丸、7か月の記録。
【晩夏に咲く花】
※ 朝顔
ももちゃんが蒔いた朝顔の花が開いた。
朝顔は夏の花のように思われているけれど、
俳句の季語では秋。
これからしばらくは、咲き続けるだろう。
※ 蓮の花
今年も蓮の花が二輪ほど咲いた。
余り大きくない鉢に、
植え替えもしないでだから、
細々と花開くのは、
仕方ないのかもしれない。
その楚々としたところに
また風情を感じてしまう。
※ 百日紅
一昨年の台風で折れてしまった百日紅。
その根元からひこばえが出て、
今年一房だけれど、花開いた。
夏の華やかさと切なさを
兼ね備えた花だなぁ。
※ ホトトギス
秋の花だけれど、ちらほら開き始めた。
鳥の方の時鳥は、ぼちぼち遠国へ
帰る支度をしていることだろう。